釜本邦茂氏 人工芝の進化が日本サッカー界の発展につながる

サッカー向け人工芝についてどうお考えですか?

日本に人工芝のサッカー場ができた当初は、表面がとにかく硬く、転倒やスライディングなどによって怪我をする選手がたくさんいました。
でも、その後改良され、ロングパイル人工芝になってからは安全性が高まり、誰もが安心してプレーできるようになったんです。 お陰で選手たちも練習の段階から積極的にプレーするようになり、技術的にもレベルが向上したと思います。

人工芝を導入する最大のメリットは何だと思いますか?

現在、プロの本拠地は天然芝グラウンドです。目標とすべきは、やはり“天然芝”ということになるでしょうね。もちろん、本物の天然芝が一番良いのは当たり前ですが、その一方では今年のワールドカップで一部人工芝が使用されるなど、注目されているのも事実です。今後、人工芝のグラウンドでプロが試合をする機会が増えていくと考えて良いでしょう。会場やグラウンドを管理する側から見ても、イベントや他競技との併用をはじめ、多目的に使用できることから導入メリットは非常に大きいと 思います。

今後の人工芝製品に対する期待・要望は?

人工芝の良さが広く認められるようになれば、もっと普及するでしょう。
是非とも、よりクオリティの高い製品、より天然芝に近い人工芝が開発されることを願っています。そうなれば、もっとエキサイティングなプレーが楽しめるでしょうし、選手たちの技術もレベルアップしていくに違いありません。
日本のサッカー界のためにも、積水樹脂さんの今後の開発力に大いに期待しています。

本日は有り難うございました。

釜本 邦茂(かまもと くにしげ)

京都市出身(1944年4月15日生まれ)。小学生の頃からサッカーを始め、京都の山城高校を経て、1967年にヤンマーディーゼルに入社。日本リーグでは通算最多の202得点。得点王にも7度輝いている。日本代表としては、国際Aマッチにおいて日本最多となる75得点を記録。
また、1968年のメキシコ五輪では7ゴールをあげ、日本チームの銅メダル獲得に貢献した。
1984年に現役を引退。その後、Jリーグガンバ大阪の初代監督に就任。監督退任後は、日本サッカー協会副会長なども歴任している。

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